「クリエイティブ・コモンズ」という言葉を知っていますか?
ウェブ上の著作権やライセンスに関してクリエイティブ・コモンズの仕組みを把握しておかなければいけません。
何も知らずに無断利用するとトラブルに巻き込まれる事も。
ここではクリエイティブ・コモンズについての基本知識・利用の注意についてご紹介します。
クリエイティブ・コモンズとは?
ウェブ上で作成した製品には当然、著作権が発生します。
その作成者が「提示する条件を守れば、私の作品を自由に使っても良いです」という事を提示するものです。
それがクリエイティブコモンズライセンス=CCライセンスです。
クリエイティブコモンズライセンスは著作権とは違うの?
著作権とは少し違います。
著作権とは
著作権は一般的な画像またはイラスト、楽曲、文学などに関する明確な権利の主張です。
作品の利用には許可が必要。無許可の利用は法律違反になります。
今までは制作者に著作権利があるか?
もしくは著作権を放棄したパブリックドメインのどちらか?になっていました。
インターネットの普及によって変化が
しかしインターネットの普及によって、著作権対応とニーズが変わってきました。
著作権違反に対応できない
爆発的な情報拡散できるインターネットにより、著作権の違反に対応できなくなりました。
制作側の作品が広めたい欲求
そしてネット経由の場合は、通常より格段に多くの方に作品を知ってもらう事が可能になりました。
時代の変化・ニーズからクリエイティブコモンズライセンスという概念が誕生しました。
著作権とパブリックドメインの中間です。
「制作者の決めたルールを守れば、許可なく自由に使ってよいですよ。」という部分です
クリエイティブ・コモンズを利用するメリット
このライセンスを利用する事によって、双方に良いメリットがあります。
制作者のメリット
作者=ネットを通じて利用者経由から世の中に広まっていく
インターネットの力を利用して、作成した作品をより世の中に広まっていく事ですね。
通常の活動とは拡散力が段違いですよね。
それと作品を支持してくれる方が広めてくれるという点がメリットです。
利用者のメリット
良いページを作る事ができ情報提供できる
利用者の方も自分が良いものを広めたいという気持ち。
その他にもホームページやブログに作品情報を掲載する事によって良いコンテンツになります。
そのホームページやブログに良い評価が与えられ、アクセスを集める事にもつながります。
クリエイティブコモンズライセンスの種類
クリエイティブコモンズライセンスの種類は全部で4種類あります。
- 著作権者の表示(Attribution)のマーク
- 改変禁止(No Derivative Works)のマーク
- 非営利(Noncommercial)のマーク
- 継承(Share Alike)のマーク
表示のマーク
表示のマークでは、「著作権者の名前」「作品の著作権が著作権者に帰属していること」「資料へのリンク」といった、その作品の著作権者情報を記載しなければいけません。
改変禁止のマーク
改変禁止のマークは、作品に対してトリミングやサイズ変更、文字の配置、色の置き換えなどといった、なんらかの加工作業をして使用してはいけないということ。
非営利のマーク
非営利のマークは、作品を営利目的で使用してはいけないこと、また転売してはいけないということを表しています。
継承のマーク
継承のマークは、作品がもつライセンスと同じライセンスの元でだけ、その作品の派生作品を配布することが可能となるものなのです。
クリエイティブ・コモンズの作品を探すには?
クリエイティブ・コモンズの写真や映像、音楽を探すにはこのサイトがオススメです。
CC Search
画像や映像、音楽が共有されていて複数のサイトから検索して見つける事ができます。
作品数もかなり多いので個人的にはオススメです。
⇒CC Search
クリエイティブコモンズライセンスに関する注意
クリエイティブコモンズライセンスの作品を利用する人の注意点があります。
明らかな違反利用は著作権違反として訴えられる可能性
クリエイティブ・コモンズは国際的非営利組織のプロジェクトですので法律で決められた訳ではありません。
しかし明らかな違反は訴えられる事も各国の著作権法を基準に制定されています。
もし明らかな規約違反があった場合は、自国の著作権法違反として訴えられる可能性もあります。
日本ではクリエイティブコモンズジャパンが存在します。
⇒日本クリエイティブコモンズジャパン
一度設定したライセンス設定は変更できない?
もう一つ制作者側が知っておきたい注意点があります。
ライセンス設定が登録後、変更はできないという事です。例えば最初は営利目的の使用を許可して、世の中に広まってきたら時にNGにするような変更はできません。
やはり自分の作品で利益を重視する場合は、クリエイティブコモンズライセンスではなく著作権をお勧めします。
まとめ
クリエイティブ・コモンズはインターネットの普及に伴って発生した権利です。
双方ともにメリットがある
作品を使いたい利用者と作品が広まってほしい作成者のニーズを上手に取り入れた要素があります。
クリエイティブ・コモンズ(CCライセンス)に関する法律はありません。
しかし各国の著作権法に伴った規約があり、利用には注意しましょう。
また倫理的にも無断利用や許可のない勝手な使い方は辞めましょう。
また写真に関する著作権はこちらに掲載しています。